NH以外のキャリアでNH国内線アワードを発券する場合の規則を調べてみる(1)はじめに

このblogをご覧の皆様におきましては、マイレージを使ってアワード発券するなど、朝飯前だと思いますので、手続きやルールについては、改めて記事にする必要はないと考えています。

ただ、NH提携会社マイレージでNH国内線アワードを発券する場合は検索結果として直行便はもちろん、考えられない旅程も結果として出力され、しかも発券できます。どのような組み合わせが出力、発券できるのかについては明文化されていませんが、「片道で検索した結果、表示された旅程であれば片道に必要なマイレージで発券可能」というのは大原則であるようです。何回かにわたっていくつかの事例を例出して確認してみようと思います。

自社発券と他社発券で異なるNH国内線アワード

自社発券でのNH国内線アワード

NHのマイレージでNHの国内線アワードを発券する場合ですが

「1区間」発券するアワードを「片道」
「2区間」発券するアワードを「往復」

という表現をしています。「2区間」ですので(シングル・ダブル)オープンジョー旅程は可能です。那覇乗り継ぎの石垣・宮古までの往復旅程に限っては乗り継ぎをしても「2区間」と見なすのが唯一の例外です。また「2区間」アワードは乗換地での途中降機(24時間を越える乗継)が可能です。

この規則においては、地方にお住まいで直行便がない都市に行く場合は、4区間分のアワードを発券する必要があり、旅程の組み方一つで必要マイレージ数も変わります。
具体的に直行便のない佐賀-秋田間の旅程を例に説明してみます。佐賀-秋田間のアワードの発券方法は以下の2パターンが考えられます

  1. 佐賀-東京-秋田間の2区間アワードを往路と復路に分けて発券
    →2区間で15,000マイル、往復で30,000マイル
  2. 佐賀-東京往復、東京-秋田往復をそれぞれ2区間アワードで発券
    →佐賀-東京往復で15,000マイル、東京-秋田往復で12,000マイルの合計27,000マイル

2つのパターンですぐに気づく違いが必要マイレージ数です。単純に必要マイレージ数が少ない方がいいじゃんと思う方が多いとおもいますが、乗り継ぎ時に大きな違いが出てきます。「言わなくても勝手にやってくれる」「言ってもやってくれない場合がある」という違いがあります。何が言いたいかはおわかりでしょう。

他社発券でのNH国内線アワード

紆余曲折の結果、NH国内線アワードが片道5,000マイルからとなったことで、断然有利になったUAのマイレージに代表されるように、NHと提携している航空会社のマイレージでNHの国内線アワードを発券する場合、直行便の本数が多くて、アワード用の空席も十分にあるにもかかわらず検索結果には経由便が表示され、しかも同じ消費マイレージ数で発券可能な旅程が出てきます。
しかし、自分の思い通りの経由地が出てくるわけではありません。おまけに乗換が2回ある旅程が結果として出てくる場合もあります。

先の佐賀-秋田のアワードはUAのマイレージで発券する場合、佐賀-東京-秋田の旅程で片道5,000マイルです。マイル単価が違うので単純比較は不適切かもしれませんが、UAマイレージであれば往復10,000マイル、NHマイレージであれば往復30,000マイル。同じ30,000マイルを使うのであればUAマイレージであれば3人分です。

このシリーズで調査するテーマ

大テーマとて「他社マイレージでNH国内線アワードを発券する場合の規則を明文化してみよう」というスケールの大きいテーマを以下の小テーマに分割して紐解いていきます。

  1. 乗り継ぎ数の上限はいくつ?
  2. マルチエアポートシティ内に含まれる空港間の旅程とNH独自の空港間相互利用に含まれる空港間の旅程は可能か?
  3. 目的地まで5,000マイルなのに、乗継地までは8,000マイルとなる旅程は組めるのか?
  4. 季節運行で直行便がある場合と、直行便が運休している時期との間で最大乗り継ぎ数は変わるのか?
  5. 乗り継ぎ空港として選択可能な条件と乗り継ぎ時間の最大は何時間まで可能なのか?

他に小テーマが浮かんだら随時追加していきますし、読者の皆様からもコメント欄でご提案頂ければ幸いです。