TK修行の歴史(2024年8月31日まで)

歴史を語るにも2013年以降ですがw

 私がTKのFFPであるMiles and Smiles修行を始めたきっかけは以前記事に書きました。

TKの話題ばかり頑張って(粋がって)書いていますが、最初からTKを攻めているわけではありません。皆さんと同じ道を歩んでいます。SFC持ってい...

この2013年移行、現在に至るまでどのような攻略があったか、あえて既に使えない方法ばかりですが、まとめました。

2015年頃まで ~オリジンオープンジョー+Confort Class(Premium Economy)クラスで110%積算~

 オリジンオープンジョーとは、以下のように旅程の往路出発地と復路到着地が異なるオープンジョーのことを指します。TKでは以前よりオリジンオープンジョーもWeb上から発券することができました。今はあまり言いませんが「Long one-way ticketing」とも言います。

(例)ブリュッセル→イスタンブール→東京/東京→イスタンブール→コペンハーゲン という航空券を発券したとします。この時の運賃は

ブリュッセル発東京往復の半額+コペンハーゲン発東京往復の半額

という計算でした。重要なのはこの旅程だと東京→コペンハーゲン間の運賃が、東京発の往復運賃の半額ではないことです。航空運賃は同じ区間を往復するにしても往路出発地によって金額が大きく変わります。このことも考慮しつつ獲得マイレージを最大にするための目的地を考える必要があります。

SASなんて、東京発北欧往復はクソ高くて、北欧発東京往復だと嘘みたいに安いです。

 更にこの当時はまだPremium EconomyクラスであるConfort Classが存在していて、欧州域内はYクラスで長距離だけConfort Classが営業されていました。運賃が高い方からU→O→Aとなっており、Aクラスが安い発券地発東京往復を選べば結構お安く利用できました(そもそもConfort Classは他社PYのようにYとかBクラスの運賃利用客向けではなく、AクラスはQクラスの2万円プラスくらいで利用出来ました)。ELITE以上だと OとUは160%積算であるものの価格はビジより少し安い程度である一方、Aクラス利用も125%積算でしたので、Aクラスがあればそれはもうウハウハでした。Confortクラスがあった時代の積算率の表は以下の記事に貼り付けていました。

TKですが、既報の通りComfortサービス終了に伴い予約クラスに見直しが入り、積算テーブルも変わりました。 ところが、先ほど...

2016年5月まで ~ANAのスーパーエコ割でシンガポール往復(但しUA運行便で)~

 この当時のANAの国際線割引運賃はエコ割とかスーパーエコ割という名前で設定されていましたが、日本-シンガポール間に設定されていたスーパーエコ割には当時存在したUA803/804というワシントンD.Cとシンガポールを成田経由で結ぶ便の成田-シンガポール間(以遠便)がNH便名で設定されていました(コードシェア便)。

 ANA運行便だとTK積算が50%とか70%積算の予約クラスで売られているものがUA運行便でも同じ予約クラスで販売されており、スターアライアンスのルールではマイレージは便名にかかわらず運航会社のマイレージとして積算されることから、ANA運行便とUA運行便が同じ予約クラスで同じ価格でありながらUA運行便だとTK積算が100%となるという制度上のバグがありました。要するに NH の Wクラスは TK積算50%なのに UAのWクラスはTK積算100%という話です。

 そしてOKA-SINと呼ばれる 那覇-東京-シンガポール往復が当時のANA SFC修行僧の中で多く利用されていましたが、SFC修行僧はNH運行便でないと意味がないのに対し、TK修行僧とUA修行僧はUA運行便でないと意味がないということで、マイレージ修行のために同じシンガポールに行くけど、運航会社の棲み分けはできていましたw

 当時のTYO-SINのTPMは3,312でしたので、往復6,624マイル積算することが出来ました。ELITE更新は2年有効のうち最初の1年以内に25,000 Statusマイル積算することで達成されます。そうなりますと、ANAのスーパーエコ割でシンガポール往復をUA運行NH便名で発券して往復すると、ELITE更新に必要なStatus Milesは25,000-6,624=18,376となります。これだけだと「ANA旅行券やANAご利用券(マイルで発券する旅行券みたいなもの)で発券できるだけ?」と思われるかもしれませんが、オチはありますw

2018年9月まで ~INTOWが100%積算のままにできてしまうシステム上の抜け穴をつく~

 国際線航空券に含まれるANA国内線区間は2018年9月までは国際線の予約クラスの如何を問わず普通席は一律100%積算でした。今はEチケット記載の予約クラスをAbleDがチケット番号(ここだけは以前から直接PNRを入れることが出来ない)から搭乗便の予約クラスを自動的に拾うことができるようになっています。

ユナイテッド航空のマイレージプラスのマイルを使ってANA国内線特典航空券を発券した場合も、航空券はユナイテッド航空のプレート(016-から始まる航空券番号)で発券されるため、国際線区間が存在しなくても国際線航空券の国内区間としての扱いになります。TKのMiles and Smilesのマイレージで発券したANA国内線特典航空券ももちろんのこと、ANA以外のスターアライアンス各社のマイレージで発券したANA国内線特典航空券も同様です。

 国際線航空券の国内線区間を利用する場合の搭乗券は、今はチェックイン機で搭乗手続きが可能ですが、この当時はまだ国際線航空券のE-チケット控をチェックインカウンターに見せて、係員が「チケ番」(航空券番号)を端末に入力して搭乗券を発券する必要がありました。

 そして手続きの際、E-チケット控えのRestirctionには「Award」という旨の記載があり「特典航空券」であることがわかるため、本来であれば運賃種別をデフォルトの「INTOW」(国際線航空券の国内区間片道)から「PA00」(100%割引)に変更した上で搭乗券を発券する必要がありました。しかしながら実際には「INTOW」のままマイレージが積算された事例が多くありました。

 この「INTOW」でTPMの100%積算の状態でプレミアムクラスへのアップグレードを行った場合、アップグレードは+50%積算となり合計150%積算となりました。

 これだけでは普通の話ですが、UAもTKもANA国内線を乗り継いでも、UAは区間マイルに応じた必要マイレージ数、TKは最大4区間を7,500マイルで発券することが可能ですので、たまったマイレージでプレミアムクラスアップグレード分だけ支払ってマイレージ150%積算することで、安価にStatus Milesを積算することができました。

 マイレージプラス・セゾンカードにマイルアップオプションをつけて貯まったマイルを使ってANA国内線航空券を発券しまくってSFC修行した人もいるでしょ?

 UAの特典航空券で片道何区間発券できるかとか、TKの特典航空券で片道何区間発券できるかという研究はこのblogの「独自研究」タグから確認することができますが、これら記事は、上記の技を使うための研究であり、そして実技の結果を掲載したものでした。

マイレージプログラムに関して個人的に試してみたことを記述した記事につけています

実際にこのマイレージ+アップグレードでステータスマイルを積算したのが、以下の記事にある「ざっくり搭乗実績を書いておくと」の見出しの中身の正体です。

これ以上blogの沈黙はダメだ TKからの新年の贈り物がいつまでたっても届かないためblogが書けない一方で、twitterは元気よくクソ...

どれくらいヤバかったかと言いますと、旅程は省略しますが単価はこんな感じでしたw

参考までにFARE INDEXの数字の旅程は以下の通り

  1. 羽田-那覇-石垣-名古屋(石垣-名古屋をアップグレード)※ここは3区間 7500マイル。
  2. 羽田-石垣-関西-那覇-名古屋
  3. 羽田-福岡(泊)-仙台ー那覇-伊丹 ⇒福岡-仙台が運休になって羽田-福岡(泊)-伊丹ー仙台ー那覇-伊丹 に変更

一部区間 PA00に変更されてしまいましたが、仙台-那覇とか羽田ー石垣、石垣-名古屋など150%積算で2000超える区間は全勝でした。

2024年8月31日 ~SASがスターアライアンスから脱退~

 この日をもってスターアライアンス創立メンバーであったSASがスターアライアンスから脱退し、翌9月1日よりスカイチームの一員となります。これはTK修行には致命的なダメージとなります。その理由はSASのプレミアムエコノミークラスであるSAS Plusがコスパ良くマイレージ積算ができたためです。

 このSAS Plus搭乗時のTKへの積算率は私がMiles and Smilesに全振りし始めた時から150%、最低積算750マイルであり、ビジネスクラスと同じ積算率となっています。以下は2024年5月22日現在の積算率を画面ショットしたものを貼り付けています。

 東京-コペンハーゲン間のTPMは5,635。SAS Plusを利用すると150%積算なので 8,452マイル積算されます。コペンハーゲンから欧州内はブリュッセルまでは最低保証の500マイル積算、それの150%積算なので750マイル積算となります。

 更に1区間ではなく、コペンハーゲンから何区間つなぐことができるかということと価格がどれだけ増えるかのバランスも考えると、普通に穴場がありました。そうです、以下の記事でも書いたスウェーデン第2の都市であるイェーテボリです。

スタアラ脱退前のSASでSAS PlusのAクラスが見つからずお困りの方、ヨロアメであればAクラスが出てきました。

 詳細は上記記事を見ていただくとして、このイェーテボリまでコペンハーゲン→ストックホルム→イェーテボリとすることで、コペンハーゲン→イェーテボリ直行と比較して約4,000円の追加で750マイル増やすことが出来ます。

 改めてSAS Plusで東京→コペンハーゲン→ストックホルム→イェーテボリと飛び、TKに積算すると 8,452 + 750 + 750 = 9,952。往復で 19,904マイル積算することができます。

 ここまで読んで勘のいい方はお気づきかと思います。そうです。ANAのスーパーエコ割を使ってUA運行便NH便名で往復した時にTKに積算されるマイレージは6,624。19,904 + 6,624 = 26,528。

 UA803/804があった時代のTK ELITEは SAS Plusで東京ーコペンハーゲン-ストックホルム-イェーテボリを1往復+UA運航NH便名でシンガポール往復を2年に1回行うことで達成することが出来たのでした。

最後に

 抜け穴や路線廃止によって稼ぎ場が限定されてきた中、SASのスターアライアンス脱退によって、もはやTK便以外で稼ぐ方法が潰されてしまった感がします。

長くなりましたので2024年9月以降の作戦は別記事にします。