都合6回に分けて、NH以外の航空会社のマイレージでNH国内線アワードを発券する際のルーティングの制約についてUAの検索結果を基に整理しました。
理論上の制約は網羅しましたが、やはり実践(発券)が必要です。しかしUAは上述の通り結論を出しましたので、他キャリアのマイレージで実践することに意味があります。
そんなわけで、サイト名の通りTKのマイレージを使って発券してみました。
TKのマイレージを使うとNH国内線アワードは往復15,000マイルで発券可能
TKのマイレージでスターアライアンス加盟会社運行便のアワードを発券する際の必要マイレージチャートはこちら(掲載されているマイレージ数は往復発券の場合で、片道発券の場合はこの値の50%が必要マイレージ数となります)に掲載されています。そそっかしい方は「Far East」-「Far East」の必要マイレージ数である40,000マイルと思われるかもしれません。
しかし、表の下までよく目を通しますと「Domastic」でEconomy 15,000マイルとあります。日本のみならず各国の国内線で完結する旅程であれば往復15,000マイルとなります。
TKで他社運行便利用のアワードを発券する際は電話が必要
TKの自社便完結のアワードはWebから発券可能ですが、他社運行便が入るとWebから予約できません。お近くのCTOに電話して特典枠を押さえて貰ってから、TK自社便アップグレートと同じ方法で手続きを行う必要があります。申請書の書き方や必要書類は以前書いたページにてご確認ください。
特典予約の手順
- 利用日と利用便の組み合わせを複数用意してください(当然MCT以上の乗り継ぎで)。UAの検索画面で旅程を組み、NHの特典検索画面で残席数の確認をするのがよいでしょう。
- CTOに電話(問い合わせ内容を番号で指定しますが、1を選びます)します。
- アワード発券の旨を伝え、会員番号と氏名を告げます。
- ここから羞恥プレイの始まりです。日付と区間を伝えますが、注意すべき点として
と伝えることです。GDS上の既定設定は「BEST MATCH」(直行便がある場合はその便、直行便がない場合は乗り継ぎ時間が最短の常識的な旅程)になっているようなので、直行便の空席がある場合には乗り継ぎ便は画面に表示されません。
旅程に問題がなければ(具体的には羽田→千歳→羽田→那覇という出発地を経由して目的地に向かうという旅程でなければOK)発券可能です。
なお、アワードを往復発券する場合は復路も指定しますが、やはり
などと、引き続き羞恥プレイをお楽しみください。
あとはアップグレートの時と同じプロセスになりますので、省略します。
実際の発券例
羽田-那覇間を日帰りで往復する旅程を発券してみました。ルーティングは
復路:那覇→福岡→羽田
と指定した結果(カスセンの方は唖然としていましたが)、この旅程(4レグ)は問題なく15,000マイルで発券できました。エビデンス貼っておきます。
TKのEチケット控えでは気づきませんでしたが、座席番号を確認するためにNHの国際線予約確認ページからチケ番号を入力してみたところ、以下の表示となっていました。
実は「おそらくそうなるであろう」と予想して、この日帰り旅程を考えました。旅程を見てお気づきかと思いますが
となっています。仮に片道2区間で発券していると、私の想定通りに「羽田→那覇」「那覇→羽田」となっていたと思われます。
ここからは仮定ですが、直行便の有無を問わずアワードは片道あたり最大3区間まで発券可能で、UAのWebでNH国内線アワードを検索したときに「直行便が就航している区間では乗り継ぎ1回まで」という制約は、UA独自の設定である可能性が推測されます。
加えて、UA発券でNH国内線アワードが片道発券しかできないようにしている理由は、今回のような旅程を組んだ場合に東京-沖縄が8,000マイルなのに、東京ー福岡の5,000マイルになってしまうという問題が解決できない(NH国内線アワードだけのために計算ルールを変えるよりも、日本国内完結の旅程で往復を指定した場合に無効にする実装の方が楽だった?)ための苦肉の策ではないかと思われます。
更に、この旅程ですが
復路:福岡→仙台→伊丹→羽田
でもいける可能性が非常に高いと思われます。指定の仕方は「羽田→那覇」「那覇→仙台」「仙台→羽田」で7,500マイル×3の22,500マイルを覚悟して、結果的に15,000マイルでOKになるような気がします。
申込者は22,500マイル必要というつもりで依頼しているのに、画面上では15,000マイルになるというのはバグだということで本社にレポートが上がり、改悪されるのでしょうか(UAのMさんじゃあるまいし、そんなことはないと思いますが・・・)。
なお、この復路3レグは以下の旅程で組むことを前提にしています。
「羽田→那覇」
HND-CTSは下の便に接続できるもの
NH1693 CTS1050-OKA1425
「那覇→仙台」
NH1082 OKA1800-FUK1940(泊)
NH1273 FUK1120-SDJ1310
「仙台→羽田」
NH0738 SDJ1730-ITM1850
NH0040 ITM2020-HND2135
さいごに
発券日に利用便の特割運賃(4レグとも特割Cでした)を合計すると115,580円となり、1マイル当たり7.70円で消費したことになります。
あと、4レグとも運賃種別をPA00に変更するのを忘れてINTOWで搭乗券を発券していただければ3,011マイル戻ってきて、1マイル9.64円で消費という欧米行き長距離ビジネスクラスよりも利用効率がよくなりますが、まぁそんな虫がいい話はありません:Pました。
まずは4区間分の搭乗券です(日付が特定される情報はモザイクかけています)。
次に福岡→羽田で搭乗したNH3854(7G54)の搭乗券のバーコードを自動チェックイン機械にかざしてみた時の画面です。「海外乗り継ぎ割引」と表示されましたので勝利を確信しました。
結果、以下の通り4区間ともYクラス(TPMの100%)で積算されましたとさ。